社会人になって働き始めると、会社の上司や同僚が昇進する場面が出てくるでしょう。友人や親族から昇格したと報告される場合もあるかもしれません。お祝いの気持ちを伝えたいけれど、マナーを知らないと失礼な対応をしてしまう場合もあります。昇進祝いのマナーや、送るとタブーとされるプレゼントや熨斗(のし)の書き方なども説明しますので、昇格祝いを送るときの参考にしてくださいね。
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昇進の意味、昇格や栄転とのちがいとは?
昇進とは、組織内での役職や地位が上がることを指します。一般的には、係長から課長、課長から部長などに昇進するなどの使われ方をします。
昇進に似た言葉に、昇格、栄転があります。
昇格は、組織内で自分の評価があがったことを指す言葉です。評価が上がったからと言って、役職や地位がかわるわけではありません。
栄転は、転勤を伴う昇進のこと。勤務地が変わる場合には、昇進ではなく栄転が使われます。
昇進祝いのマナー
上司や同僚、親族や友人から昇進したと知らせをもらったら、なにかお祝いをしたいですよね。しかし、何を贈ればいいか迷うかもしれません。まずは、昇進祝いのマナーについて知っておきましょう。
お祝い方法は会社の慣習に従う
昇進祝いは、周囲との関係を考えて選ぶ必要があります。会社での慣習やルールがあるなら、それに従いましょう。会社によっては、部署でまとめて費用を出し合ってお祝いの品を渡したり、お祝いを席を設けたりする場合があります。そのときに、個人でプレゼントや現金を贈ることはタブーです。個人的にお世話になった、お祝いをしたいなら、日を改めて会社以外の場所でプレゼントなどは渡しましょう。
周囲に配慮する
直属の上司や切磋琢磨してきた同僚が昇進するのは、自分のことのように嬉しいものでしょう。しかし、昇進できずに悔しい思いをしている人が社内や部署にいないとは限りません。
お祝いは、周囲に配慮しておこないましょう。
昇進祝いにおすすめのプレゼントとは
昇進祝いにおすすめのプレゼントを紹介します。上司や同僚に何を贈ったら喜ばれるか悩んだときは、参考にしてくださいね。
基本は花束+プレゼント
昇進祝いの基本の形は、花束+プレゼント。花は、もらう時は嬉しいですが生花は持ち帰りや、その後のお手入れに気をつかうもの。そのまま飾っておけるプリザーブドフラワーを選びましょう。
昇進のお祝いといえば、胡蝶蘭の鉢植えを思い浮かべる人も多いかもしれません。しかし、社長就任や役員就任ではない社員の昇進で鉢植えは、注意が必要です。
おすすめのプレゼント
花束と一緒にプレゼントを渡すなら、上質でシンプルなものを贈りましょう。オフィスや仕事などで使える実用的なものなら、好き嫌いなく長く大切にしてもらえるでしょう。手帳や名刺入れ、名入れした革の小物などがおすすめです。
お酒が好きな相手なら、お酒か関連グッズを渡しても喜んでもらえそう。お酒そのものを贈るときは、ラベルにメッセージや名前を入れるサービスを利用するのもおすすめです。
好みがわからないときはカタログギフトも◎
昇進する相手の好みやほしいものがわからないときは、カタログギフトを用意するのもおすすめです。昨今では、結婚式の引き出物として定番となったカタログギフトは、昇進の贈り物としても定番となりつつあります。
贈り物に手書きのメッセージを添えるのも◎
贈り物だけではそっけない、味気ないと感じるなら手書きのメッセージを添えるのはいかがでしょう。お祝いの言葉とともに、添えられた感謝のメッセージは何よりも代えがたい思い出の品になるはずです。
職場や部署でまとめてプレゼントを贈るであれば、寄せ書きした色紙を渡しましょう。
昇進祝いにタブーとなる贈り物を知っておこう
昇進のお祝いにおすすめのプレゼントがある一方で、タブーとされる贈ってはいけないものもあります。せっかく気持ちを込めて選んだプレゼントがタブーなものだった場合、後悔しか残らないばかりか、相手にも申し訳ない気持ちが生まれてしまうでしょう。
昇進祝いでタブーとなる贈り物について知っておきましょう。
目上の人に金品は贈らない
お祝いには、現金や商品券などの金品を贈ることがありますが、目上の人に贈るのは失礼に当たる場合があります。昨今では、金品の贈りものは失礼に当たらない風潮もありますが、年配の方には避けた方が無難です。
なお、会社や部署でまとめてお祝いを贈るときに現金や商品券を渡すのは問題ないとされています。
文房具、履物、ベルトの贈り物は要注意
オフィスで使える実用的なものと言われて、日常で使う万年筆やボールペンなどの文房具を思い浮かべた人も多いのではないでしょうか。文房具には「もっと精進するように」との意味合いがあるため、避けるほうが無難です。
スリッパや靴下などの履物も実用的ですが、残念ながらタブーとなる贈り物。相手を踏みつける意味があるため、昇進祝いには不向きです。
スーツに合うベルトは、何本あっても困らないもの。しかし、「気を引き締めろ!」という意味があるため、こちらも昇進祝いには避けるほうがよいでしょう。
割れ物も不吉なため避ける
お祝い全般にいえることですが、割れ物は不吉だといわれるため贈り物には不向きです。
昇進祝いで押さえておきたいマナーや熨斗の書き方
昇進祝いは、渡すタイミングや相場、のしの書き方など、おさえておくべきポイントをまとめました。
渡すタイミング
昇進祝いは、事例が出てから1週間から10日で贈るのが良いとされています。辞令が出たり、昇進の報告をもらったら、なるべく早くお祝いのプレゼントを贈りましょう。ただし、先走りすぎるのはマナー違反です。正式発表が出てから、お祝いの気持ちを渡しましょう。
相場
昇進祝いで個人的に贈るプレゼントの相場は3,000円~30,000円です。部署や社内で送る場合は、人数や慣例に準じて決定します。
熨斗(のし)の書き方
昇進や栄転は、何度あってもおめでたいので、水引は紅白または金銀の蝶結びにして、熨斗をつけます。蝶結びには、何度でも結びなおせる= 「何度あってもよい」という意味からお祝いごとに使用されます。
表書きは「祝 御昇進」「御昇進御祝い」のどちらかを使えばいいでしょう。下部分には、自分の名前を書きます。部署でまとめてお祝いを渡す場合は、「〇〇課一同」などと記入しましょう。
昇進祝いのプレゼントはマナーや慣習を守って選ぼう
昇進のお祝いは、マナーや会社、部署の慣習に倣って昇進祝いに適した贈り物を選ぶことが大切です。贈り物を選ぶときは、タブーに気を付けて実用的なものや個人の嗜好にあったお酒や趣味のものなどを、お祝いのメッセージや気持ちとともに渡しましょう。