これから家を建てようと考えている人や、外壁の塗り直しを検討しているなら、なるべく色あせしない色味の外壁を選びたいですよね。この記事では、外壁が年数とともに色あせしてしまう理由と、色あせをしにくい外壁の色を紹介します。
Contents
外壁の色あせが起こる原因
家の外壁が色あせてしまうのは、主に2つの原因があります。それぞれの原因について詳しく見ていきましょう。
外壁が色あせる原因1.紫外線により顔料中の結合の一部が切断してしまう
外壁の色あせは、太陽の光に含まれる紫外線が原因の1つです。紫外線を浴びると、外壁に含まれる顔料の一部の結びつきが無くなり、切断されてしまうのです。紫外線のエネルギーの方が顔料の結合エネルギーよりも強いことから、顔料の原子が破壊されて色あせにつながります。
外壁が色あせる原因2.化学変化により別の物質になってしまう
もう1つの原因が化学変化。空気や雨に含まれる酸の成分と結びついて酸化したり、色あせたりするのです。
色あせをほっておくとどうなる?
外壁の色あせは、見た目が気にならなければそのままにしても問題ないと考えるかもしれません。しかし、色あせをそのままにしておくと、さまざまな問題につながります。
ひび割れや劣化の原因となる(チョーキング)
外壁の色あせは、ただ見た目の色が落ちたり変わったりするだけではありません。色あせした外壁をそのままにしておくと、ひび割れや劣化の原因となるチョーキング現象が起こります。チョーキング現象は、色あせにより劣化した塗料の膜が粉のようになる現象です。
クラック現象が起こり、雨漏りや腐敗につながる
壁を手で触ると、白い粉がつくチョーキング現象を放置していると今度は、塗膜がひび割れる、「クラック」と呼ばれる劣化症状につながることも。クラックが起きてひび割れが発生すると雨漏りや腐敗、外壁の剥がれにつながりかねません。
外壁が色あせしにくい色は、白・黒・青
見た目の問題からいっても、なるべく外壁は色あせが目立たない色を選びたいですよね。ここでは、色あせしにくい色を三色ご紹介します。
色あせしにくい色1.白
白は、紫外線を吸収しにくい色。熱も反射しやすいので、紫外線による被害を受けにくいメリットがあります。白い色は色あせが起きても目立ちにくいこともあり、家の外壁に多く使われています。とはいえ、色あせの目立ちにくさはチョーキング現象に気づきにくいデメリットでもあります。色あせていないから大丈夫だろうと思っていると、チョーキング現象やクラッキング現象が進んでいた!なんて事態になりかねません。5年~10年ほどで壁の状態を確認してもらいましょう。
色あせしにくい色2.黒
色あせしそうなイメージが強い黒ですが、顔料に含まれるカーボンブラックが紫外線をガードするので、色あせを防いでくれるんです。色あせ対策に黒の壁を選ぶなら艶消しタイプにしましょう。艶ありタイプは、色あせが目立ちやすいので避けましょう。
色あせしにくい色3.青
原色に違い色ながら、色あせしにくいのが青色です。白色と同じく紫外線を吸収しにくいので色あせを避けられるんです。道路標識や高速道路の案内に青色が使われているのも、色あせしにくいことが理由なんだとか。
外壁が色あせしやすい色は、赤・黄色・緑
逆に、色あせしやすい外壁の色は、赤・黄色・緑の色の三原色に近い色です。彩度の高い原色系の外壁は紫外線を吸収しやすいので、色あせしやすくなっているのです。
色あせしにくいグレーの壁|メリットとデメリット
白と黒の中間色であるグレーは色あせしにくく、外壁の色として人気です。外壁をおしゃれでシックなグレー系の色にしたいと考える方もいらっしゃいますよね。グレー系の外壁のメリット、デメリットについてお伝えします。
グレーの外壁のメリット1.汚れが目立ちにくい
グレーの外壁は汚れが目立ちにくいメリットがあります。黒と白の中間色であるグレーは、砂埃や排気ガスといったいわゆる汚れと同じ中間色に分類されます。そのため、外壁の汚れが目立たないのです。
グレーの外壁のメリット2.周りの環境となじみやすい
家の外観は、周辺の環境との調和性も考える必要があります。グレーはどんな景観も邪魔しない色なので調和性が高く、周囲の家や建物ともなじむでしょう。周囲から浮く心配がないので安心できる色です。
グレーの壁紙のデメリット:色味が間違えると古臭い、劣化しているイメージを与える
なじみやすく、汚れが目立たないグレーの外壁は色味を間違えると古臭い、劣化している印象を与えてしまいます。一口にグレーと言っても、黒に近いスレートグレーから白に近いガルグレーなど種類はさまざまです。色味を間違うといざ、外壁の塗装がおわって「思ったよりも古臭い感じがする」「汚れが目立ちそう」と後悔につながることも。グレーの色味や質感によっては、色あせたくすんだような印象を与えてしまうのです。
グレーの外壁に悩んだら試し塗りや施行事例をチェック
同じグレーでも外壁材や色味によって印象はガラリと変わります。
「外壁材をグレーにしたいけど、どんな感じになるんだろう、うまくイメージできない…」という人は、試し塗りをしてもらったり、施行事例を見せてもらったりすると良いでしょう。
外壁の色あせが目立たない色は白・黒・青!グレーの外壁は汚れが目立たないけどデメリットにも注意しよう
外壁が色あせるのは、紫外線による劣化や酸による物質変化が原因です。色あせをそのままにしておくと、ひび割れや雨漏り、家の劣化にもつながるので注意しましょう。外壁の色あせを防ぐなら、色あせがしにくい白・黒・青の外壁を選びましょう。中間色であるグレーは色あせがしにくいうえ、汚れが目立ちにくいメリットがあります。しかし、色味や質感によっては古臭さを与えてしまうので、ご注意くださいね。